骨粗しょう症を予防する食事のポイント!50代からの骨の健康対策

健康診断で「骨密度が低い」と指摘されたことはありませんか?骨の密度の低下は、骨折のリスクが高まる「骨粗しょう症」につながります。
「骨の健康が気になるけれど、どんな食事がいいの?」と気になりますよね。骨の健康を維持し、骨粗しょう症を予防する食事のポイントについて確認しましょう。
目次

骨粗しょう症とは?

骨粗しょう症とは、骨の量(骨量)が減って骨がもろくなり、骨折しやすくなる状態です。主な原因として下記の通りです。
  • カルシウム不足
  • 運動不足
  • 加齢
  • 閉経
骨量は成長期に増加し20歳前後にピークを迎え、40歳頃までは一定ですが、その後は加齢に伴い減っていきます。特に女性の場合は閉経後に骨量が急激に低下し、骨粗しょう症のリスクが高くなるため注意が必要です。

加齢や体の変化は避けられませんが、カルシウム不足は食事から対策ができます。特に50歳以降の女性は体の変化が大きくなる時期なので、しっかりとカルシウムを補いましょう。

骨の健康を維持する栄養素・食品をチェック!

次に、骨の健康を保ち、骨粗しょう症を予防してくれる栄養素について見ていきましょう。

骨の健康と言えば「カルシウム」

骨や歯の主成分であるカルシウム。カルシウム不足が骨密度を下げる原因となるため、丈夫な骨づくりのためには欠かせない栄養素です。

カルシウムを含む食品として牛乳やヨーグルトなどの乳製品が代表的な存在。カルシウムの吸収率が高く、1回の摂取量が多いので効率よくカルシウムが摂取できます。

他の食品では、骨ごと食べられる小魚、豆腐や厚揚げなどの大豆製品、緑黄色野菜に多く含まれます。いろいろな食品からカルシウムを摂取しましょう。

1日のカルシウム推奨量は、成人男性で700〜800mg、成人女性で650mgです。

カルシウムの吸収をサポートする「ビタミンD」

ビタミンDはカルシウムの吸収を促進し、骨への沈着を助ける役割があります。カルシウムは吸収されにくい栄養素ですが、ビタミンDと一緒に摂取すると吸収率がアップするのです。

ビタミンDは日光に当たることにより、体内でつくり出されるという特徴もあります。1日15分程度の短時間で構いませんので、日光に当たることも意識してみましょう。

1日の摂取基準は成人男女とも5.5μg。魚介類やきのこ類に含まれています。ビタミンDは油に溶けやすい性質があります。炒め物や揚げ物など油を使う調理法で食べると吸収率がアップするのでおすすめです。

骨の形成に必要な「ビタミンK」

ビタミンKは、血液の凝固や骨の代謝に関わるビタミンです。摂取したカルシウムの骨への定着を助けます。

1日の推奨摂取量は150μgです。納豆はビタミンKを多く含む食材の代表格で、1パックで250〜300μgも含まれています。ほかにも、緑色の野菜や海藻に豊富です。

ビタミンKは油に溶ける性質を持つ脂溶性ビタミン。揚げ物や炒め物など、油と一緒に食べると効率よく吸収できますよ。

骨粗しょう症予防のために摂りすぎ注意な食品は?

次に、控えたい食べ物や飲み物について見ていきましょう。

塩辛い食品

ナトリウムはカルシウムを尿へ排泄させる働きがあるため、塩辛い食品のとりすぎには注意しましょう。

しょうゆやソースのかけすぎに注意したり、麺類の汁は残したり、ちょっとした心がけで塩分摂取量は減らせます。日頃の食事から「ややうす味」を意識し、食材の味を楽しむ味付けにすると、塩分の摂りすぎを避けられますよ。

加工食品・インスタント食品

ハムやベーコンなどの加工食品や、カップ麺を代表とするインスタント食品、スナック菓子などにはリンという成分が多く含まれています。

リンはミネラルの一種で、カルシウムと結合して骨を形成する役割があります。しかし、リンは摂りすぎるとカルシウムの吸収を阻害して、骨量が減る恐れがあるのです。

インスタント食品やレトルト食品は手軽で便利なものではありますが、食べ過ぎには注意してほどよい距離感で付き合いましょう。

お酒(アルコール)

「酒は百薬の長」といいますが、お酒の飲み過ぎには注意が必要です。お酒に含まれるアルコールには利尿作用があります。せっかく摂取したカルシウムが、必要な分まで排泄されてしまう恐れがあります。

日本骨粗鬆症学会の『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版』には、アルコールの過剰摂取で骨粗しょう症による骨折リスクが1.38倍に上昇したという研究が紹介されています。

お酒の適量はビールだと500ml、日本酒だと1合(180ml)、ワインだと1杯(120ml)ほどです。体の負担にならない程度に楽しみましょう。

バランスのよい食事でおいしく骨粗しょう症対策を!

「骨粗しょう症予防のための食事」というと大変そうに聞こえますが、日頃の食事バランスを少し気遣うだけでも改善されます。難しく考えすぎずに、まずは下記の3つのポイントを意識してみてください。
  • 骨の主成分であるカルシウムを摂取する
  • 栄養バランスのよい食事を心がける
  • カルシウムを体外に出す作用がある塩辛い食べ物やインスタント食品、お酒の飲み過ぎに注意する
骨の健康を守り、いつまでも元気に歳を重ねていきたいですね。日常生活を見直し、できるところから改善し健康づくりをしていきましょう。

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